現代アートと瀬戸内海の美しい景色が融合した、ベネッセアートサイト直島

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直島での仕事

10年以上前に、ベネッセアートサイト直島の紹介ビデオの撮影のお仕事をしたことがあります。

現代アートについてだけではなく、島の産業、人々の暮らしも含めた島の紹介ビデオでした。

ただ、この映像がプラネタリウムで放映する映像だったので、スタッフの方たちはかなり苦労していたのを覚えています。

その当時の直島は、日本人より海外の現代アートファンに人気があり、海外の雑誌で特集が組まれたりしていたことから、海外から来る方が多かったと聞いています。

私も、このベネッセアートサイト直島に出会うまでは、現代アートのことなんて存在すら知らずにいました。

それから、数年後地方の産業がない村等が若い現代アートの作家に場所を提供して作品作りに協力して町おこしをしたり、今ではあちこちで現代アートが見られるようになりました。

ベネッセアートサイト直島

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直島は、岡山県の宇野港からフェリーで20分、香川県の高松港からは35分の距離にある島です。

「ベネッセアートサイト直島」は瀬戸内海の直島、豊島、犬島を舞台に株式会社ベネッセホールディングス、公益社団法人 福武財団が展開しているアート活動の総称です。

島内には、美術館があるのはもちろんのこと、海岸・集落などあらゆるところに、アーティストの発想を駆使した現代アート作品が点在していることがこの現代アートの島の魅力です!

ベネッセハウス

撮影で来た時には、民宿に泊まりましたが、その数年後にプライベートで来た時には憧れのベネッセハウスに宿泊しました!

ベネッセ ハウスは、現代アートの美術館とホテルの機能を複合した施設です。

ベネッセの名誉顧問である福武總一郎さんの依頼で建築家の安藤忠雄さんが全体設計した直島文化村プロジェクト・ベネッセアートサイト直島の中核施設です。 

「自然・建築・アートの共生」をコンセプトとして設計されており、館内のミュージアム、共有エリア、客室はもとより、ミュージアム棟とパーク棟を結ぶ林間、浜辺まで、芸術作品の展示スペースとなっています。

港からはタクシーで向かいましたが、かなり山を登ったイメージがあります。

小高い山の中腹に入り口があり、ロビー・美術館・食事スペースのある建物から、トロッコのような乗り物で山の頂上にある客室へ移動します。

客室にはテレビ等はなく、いたってシンプルです。

安藤忠雄さん設計のホテルなので、当然コンクリート打ち放しの壁なのですが、島の自然と水がうまく調和していて、都会で見る安藤さんの作品よりよかったです。

今でも人気だと思いますが、このホテルは当時3ヶ月待ちの人気ホテルで自分たちの都合に合った日程で予約が取れたことを大喜びした記憶があります。

県内屈指の養殖ハマチ「なおしまハマチ」

直島は、県内屈指の養殖ハマチの生産地で全国に出荷されているそうです。

脂ののったお魚が大好きな私にはたまりません!!

そこで、私たちの夕食はベネッセハウスのおしゃれなお食事ではなく、瀬戸内海の美味しいものが食べられる港付近のお店に行ってみることにしました。

お料理もお酒も美味しかったのですが、帰りの足が気になりだしてお店の人に聞いてみると、タクシーは予約しないと夜は運行していないそう。。。

予約していない旨をお店の人に伝えると、どこからか1台探し出してきてくれました。

ただ、いますぐでないとダメとのことで、まだ食事途中でしたが夜食用におにぎりをにぎってもらい、慌ててホテルへ帰りました。

予約が入らないと、夜は飲みに行ってしまうので運転できないそうです。。。迂闊でした。。。

草間彌生

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草間彌生さんの作品を始めて見たのも直島でした。

海に突き出た船着場(?)の先端にちょこんと巨大で黄色に黒のドットが入ったか「南瓜」が置いてあるのを見た時には、その違和感と、瀬戸内海の日本ならではの自然の風景との融合にびっくり!

でも絵になります!!

地元の方のお話では、台風が来るとこのかぼちゃのヘタがどこかに流されてしまうのでストックがあるそう。

運が良ければ砂浜に流れ着くそうです。

家プロジェクト

直島の見所は、たくさんあり過ぎるくらいあるのですが、中でも家プロジェクトは最高だと思います。

家プロジェクトの作品は直島の港がある地区とは反対側にある、本村地区にあります。

この本村地区は和建築の家が立ち並び、とても風情があります。

その中に点在する空き家などを改修し、人が住んでいた頃の時間と記憶を織り込みながら、空間そのものをアーティストが作品化しているものの総称が「家プロジェクト」です。

現代アートと和建築の融合はずっと見ていても見飽きないくらい素敵です。

ちなみに、家プロジェクトは、本村地区の中に点在しているので探すのに手間取ったりすることもあります。

そんな時は、道端で井戸端会議をしているおばあちゃんたちに聞けば案内してくれます。

家プロジェクトを作った当時は、村の人からあまり理解されていなかったそうですが、時がたつにつれてボランティアで道案内などの協力をしてくれる人が増えたそうです。

現代アートがその住民の暮らしを壊してしまっては意味がありませんから、時間をかけてゆっくり理解を得て、今では協力体制にあるというのは、素敵ですね!

開館時間:10:00~16:30
※「南寺」最終入館 16:15
※「護王神社」の本殿と拝殿は、いつでも自由にご見学、ご参拝いただけます。
休館日:月曜日
※ただし、祝日の場合開館、翌日休館
鑑賞料金:共通チケット(「きんざ」を除く6軒を鑑賞)1,030円
     ワンサイトチケット(「きんざ」を除く1軒のみを鑑賞)410円
     ※15歳以下は無料
チケット販売所:ベネッセハウス、本村ラウンジ&アーカイブ、直島町観光案内所(海の駅なおしま内)、植田たばこ、T.V.C RENTALほか
お問合せ:個人の方はこちら / 団体の方はこちら

地中美術館

瀬戸内の美しい景観を損なわないよう建物の大半が地下に埋設された作りになっている美術館です。

館内には、クロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの作品が安藤忠雄設計の建物に恒久設置されています。

誰もが知っているモネの「睡蓮」がこちらでは見ることができますが、私一番のお勧めは、地中の庭です!

「睡蓮」の絵をそのままそこに再現したかのような地中の庭が作られています。

地中の庭は、地中美術館所蔵作品の作家であるクロード・モネが自ら造園したジヴェルニーの庭に植えていたとされる植物をベースに、約200種類の草花や樹木から構成される庭園です。

@Satomi Kuroshima/stock.adobe.com

開館時間:3月1日 ~ 9月30日 10:00 ~ 18:00( 最終入館17:00 )
     10月1日 ~ 2月末日  10:00 ~ 17:00( 最終入館16:00 )
休館日:月曜日
※ ただし、祝日の場合開館、翌日休館
鑑賞料金:2,060円
※15歳以下無料
※WEB予約・団体予約あり、詳細はお問い合わせください。
電話番号:087-892-3755

直島銭湯「I♥湯」

家プロジェクトにある「はいしゃ」の作者、大竹伸朗さんによる作品。

国内外から訪れる観光客と直島島民との交流の場としてつくられたこの銭湯は、外観・内装はもちろん、浴槽、風呂絵、モザイク画、トイレの陶器にいたるまで大竹伸朗さんの世界です!

こちらは、時間がなく中を見ることができませんでしたが、もし次回に行く機会があればぜひ一風呂浴びてみたいです!!

開館時間:13:00 〜 21:00(最終受付20:30)
休館日:月曜日
※ただし、祝日の場合開館、翌日休館
※メンテナンス期間は臨時休館します
鑑賞料金:650円
※15歳以下300円(3歳未満は無料)
※直島島民は310円
電話番号:087-892-2626(NPO法人 直島町観光協会 受付時間 8:30〜18:00)

春になり、陽気が暖かくなってきたこの季節、瀬戸内海の島でアート巡りなんていい大人の休日の過ごし方だなぁなんて思いました!

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