おとな海外旅行に行ったら読みたい本!の前に
10年以上前になりますが、モルディブに旅行に行ったことがありました。モルディブ共和国には、約1200の島がありその内200の島に人が住んでいると言われてます。基本1つの島に1つのリゾートがありますので、それぞれのリゾートがその場所により、プロペラ機や高速ボートで空港のある首都までの送迎を行ってます。
当然、レストラン・観光等はなく、3食はリゾートで出すビュッフェスタイルの食事をいただきます。アイランドホッピング・無人島ツアー・釣り・エイへの餌やり等、滞在客を飽きさせないためのアクティビティはありましたが、基本的にはのんびり過ごすための島という印象です。
私が滞在したリゾートは、歩いて1周30分かからないくらいの大きさの島でした。インドの資産家が造った「タージコーラル」というリゾートで、そのリゾート毎に滞在者の国籍に偏りがあるみたいで、タージコーラルの施設案内(部屋に置いてあるパンフレット)は、フランス語・日本語・(確か英語かヒンディー語)の3ヶ国語で書かれており、滞在客もフランス人と日本人が多かった気がします。
フランス人に関して言えば、年配のフランス人ご夫婦が多く、海辺で寝そべって読書をするというスタイルの方が多く見られました。その当時、旅行に行ったら遊びまくらなければ損!と思っていた私は、大抵の旅行では、尋常ではないくらい遊び、疲れて帰るという(でも楽しかったし充実していたんですけどね。。。)敢えてリゾートでなくてもいいような過ごし方をしていました。
あれから、大分おとなになり、今では優雅なフランス人のように、なかなかののんびり旅行が出来るようになりました🤗
カズオ・イシグロ「日の名残り」(The Remains of the Day)
おとな海外旅行に行って、読みたい本はこんな本ではないかと思いお勧めしたい本です!
カズオ・イシグロさんは、昨年(2017年)にノーベル文学賞を受賞にているので、既に読んでいる方がたくさんいらっしゃるかと思います。本を読まない方でも、2016年にTBSで放送した綾瀬はるかさん主演のドラマ「私を離さないで」はカズオ・イシグロさん原作です。見たことがあるのではないでしょうか。
この本は、古き良き時代のイギリスの執事が主人公です。完璧な執事であるための、努力であったり葛藤・誇り、その当時のお屋敷の雰囲気、イギリス人の価値観等が、全く別の人種である私が読んでも分かりやすく書かれており、情景が目に浮かぶようです。やがて時代が変わり、雇う側に変化が起きると雇われる側にも変化が起きます。そこがまた切ないなぁと思わせるのですが、イギリスの美しい田園風景が出てきたり、終始穏やかな幸せな気持ちで読むことができました☺
次回、リゾートに行くまでにこんな本を溜め込んで持って行けたらいいなぁと思い、日々探しております!
ちなみに、「日の名残り」は、その年に出版された最も優れた長篇小説に与えられる、イギリスで最高の権威ある文学賞、ブッカー賞も受賞しているそうです。
コメントを残す